肥満とは?メタボとの違いは?

体重が増えてくると気になるのが「肥満」です。
近年では太っていると「メタボ」と呼ぶことも一般的になってきました。

では、肥満とメタボは同じ意味なのでしょうか?

肥満とは?

肥満は体脂肪が過剰に蓄積した状態を指します。
肥満度の判定にはBMI(Body Mass Index)が用いられます。
BMIは [体重(kg)]÷[身長(m)の2乗] で計算します。
男女とも標準とされるBMIは22で、25以上は肥満と定義されます。

<判定基準(日本肥満学会)>
18.5未満 低体重
18.5以上25未満 普通体重
25以上30未満 肥満(1度)
30以上35未満 肥満(2度)
35以上40未満 肥満(3度)
40以上 肥満(4度)

肥満の種類

肥満は、「皮下脂肪型肥満」と「内臓脂肪型肥満」の2種類に分けられます。
皮下脂肪型肥満は、下腹部や腰まわり・お尻などの皮下に脂肪が蓄積した状態です。
若い女性や子どもに多く、その体型から洋ナシ型肥満とも呼ばれます。
内臓脂肪型肥満は、腸の周りの内臓組織に脂肪が蓄積した状態です。
男性や中高年以降の女性に多く、お腹がぽっこり出るためリンゴ型肥満とも呼ばれます。

メタボ(メタボリックシンドローム)とは?

内臓の周囲に脂肪がつき、心臓病や脳卒中などになりやすい状態です。
肥満の種類では「内臓脂肪型肥満」が該当します。
おへその高さの腹囲が男性85cm・女性90cm以上で、かつ血圧・血糖・脂質の3つのうち2つ以上が基準値から外れるとメタボと診断されます。
BMIの値が25未満でも上記の基準に該当すればメタボと診断されるため、見た目が普通体型でもメタボの可能性はあります

肥満症とは?

肥満は体脂肪が多い状態を指しますが、肥満そのものは病気ではありません。
しかし、BMI25以上で高血圧や脂質異常症など、肥満に関連する11種類の健康障害に該当する場合は「肥満症」と診断されます。
また、内臓脂肪型肥満の場合も「肥満症」と診断されます。
肥満症と診断されると、医学的な改善治療が必要な状態です。

<11の健康障害>
1. 糖尿病(2型)
2. 脂質異常症
3. 高血圧
4. 高尿酸血症・痛風
5. 狭心症・心筋梗塞
6. 脳梗塞
7. 非アルコール性脂肪性肝疾患
8. 月経異常・女性不妊
9. 睡眠時無呼吸症候群
10.膝・股関節・背骨・手指関節の障害
11.肥満関連腎臓病

最後に

肥満を解消するためのポイントは「食事」と「運動」です。
食べ過ぎや油の多い食事を減らし、1日3食栄養バランスのよい食事を摂ります。
適度な運動は脂肪を減らす効果が見込めるため、有酸素運動を行うことが大切です。
肥満は普段の生活の延長線上にあるため、生活習慣を見直すことからはじめましょう!