ダイエットの大敵リバウンドはなぜ起きる?
増えてしまった体重を減らすためにダイエットをはじめたのに、気が付いたら元の体重より増えてしまった。
そんな苦いリバウンドの経験はないでしょうか?
なぜリバウンドが起きてしまうのか、その要因と対処方法を知ってダイエットを成功させましょう!
■リバウンドとは?
ダイエットによって減少した体重が、ダイエット前の体重に戻る、またはダイエット前より増えてしまうことを指します。
せっかくダイエットで体重を減らせても、ダイエットを止めたあとにその体重を維持することができず、もとに戻ってしまう現象です。
短期間での急激な体重の減少や増加は、ヨーヨー現象と呼ぶこともあります。
■なぜリバウンドは起きる?
リバウンドが起きる要因の1つは、身体の仕組みが関係しています。
私たちの身体にはホメオスタシス(生体恒常性)という、体温や血圧など生体の状態を一定に保とうとする性質があります。
体温を例にすると、暑いときには汗をかいて体温を下げ、寒いときには体を震わせて体温を上げようとします。
自分で体温を上げよう・下げようとなにかをするのではなく、身体が自然と体温を一定に保つための反応をします。
体重も同じように、体重が急激に減少すると、身体は生命の危機を感じ、元の体重に戻そうとします。
特に無理な食事制限など、食べないダイエットではその傾向が強く出ることがあります。
身体は体重の減少を抑え、少ないエネルギーで活動ができるよう、基礎代謝を減らして省エネモードになります。
一度省エネモードになると、ダイエットを止めてこれまで通り食べるようになってもすぐに解除されません。
身体は次の飢餓状態に備えてエネルギー(脂肪や糖)を蓄えるようになり、体重は増加してしまいます。
食事制限によるダイエットは、開始当初は体重が減っていくことが実感しやすいですが、ある程度まで進むと体重の減少が鈍化します。
停滞期などと呼ばれることもありますが、これは身体が省エネモードになったためです。
この停滞期でダイエットを続けるのが嫌になり、食事を元に戻した結果、リバウンドに繋がってしまいます。
■リバウンドを起こさないためには?
リバウンドを起こさずにダイエットをするためのポイントは「食事」「運動」そして「ペース」の3点です。
1.食事
極端な食事制限に頼ったダイエットは止めましょう。
食事は1日3食をベースに、栄養バランスの取れたメニューを心がけます。
炭水化物抜きダイエットや、〇〇だけ食べるダイエットなどは栄養バランスが偏ってしまいます。
1日に必要なカロリーはしっかり摂取します。
食べ過ぎはもちろんNGですが、食べなさすぎもNGであることを意識しましょう。
ダイエット中は食事を減らしたい気持ちになりますが、食事を減らすことは身体を正常に保つためのエネルギーが不足している状態です。
体重が減るのと同時に筋肉量も減ってしまいます。
筋肉量の減少は基礎代謝の低下に繋がり、痩せにくい身体になることでリバウンドのリスクを高めます。
2.運動
適度な運動を習慣化しましょう。
体重の増減は、摂取したカロリーに対して、消費したカロリーが多いか・少ないかがポイントです。
消費が多ければ体重は減少傾向に、少なければ増加傾向になります。
前項の通り、食事(摂取したカロリー)は、1日に必要な量を過不足なく摂ることが前提です。
そのため、摂取するカロリーを増減させるのではなく、消費するカロリーを増やせるかどうかが重要です。
運動はランニングやサイクリングなどの有酸素運動と、筋トレなどの無酸素運動の2種類があります。
有酸素運動は身体を動かすことでカロリー消費を増やします。
筋トレは身体の筋肉量を増やすことで基礎代謝を上げ、カロリー消費を増やします。
そのため、有酸素運動と無酸素運動の両方を取り組むと効果が高まります。
3.ペース
一気に体重を落とそうとせずにゆっくり取り組みましょう。
前述の通り、急激な体重の減少は、身体が飢餓状態と錯覚することで省エネモードになり、瘦せにくい状態になります。
ホメオスタシス以外にも、身体の生体反応としてセットポイント説というものがあります。
人の体重は遺伝的に一定の値になるように調整されている、という説です。
体重の増減が発生すると、脳が認識している目標値の体重に近づく(元に戻る)ように代謝や食欲が調整されるとされています。
急激な体重の減少は脳がセットポイントに戻ろうと認識をしてしまいます。
そのため、体重の減少は1か月に0.5kg~1kg程度を目安に、多くても2kg程度に止める様にします。
ダイエットをはじめたら一気に結果を出したいと思ってしまうところですが『急がば回れ』の精神で、ゆっくりじっくり取り組みましょう。
ダイエット→リバウンド→ダイエットを繰り返してしまうと、身体の筋肉量が減り基礎代謝が落ちて痩せにくく太りやすい体質になってしまいます。
一過性の体重減少のためのダイエットを行うのではなく、食事と運動に気を付けて、適正体重をキープし続けることを日常化してリバウンドを防ぎましょう!