反り腰とはどのような状態?原因と対策は?

腰痛になる要因の1つに「反り腰」があります。
「反り腰の名称は知っているがどのような症状か分からない」
「腰痛持ちだが自分が反り腰か分からない」
など、具体的には知らない方も多いのではないでしょうか。

この記事では、反り腰についてご紹介します。

反り腰とは?

人間の背骨は首から背中、腰にかけて自然にS字カーブした状態を保っています。
腰の部分は元々ある程度反った作りになっていますが、この反りが過剰になった状態が「反り腰」です。

この反りを作り出してしまうのは、骨盤の傾きです。
骨盤が前に傾くと、腰の反りが強くなるため、胸を張ってお尻を後ろに突き出すような姿勢になります。
なお、骨盤が逆に後ろ側に傾くと「猫背」になります。

反り腰の確認方法

①寝た状態で確認する方法
床に仰向けで寝ます。
腰の下に手を差し込み、手が簡単に通る(手のひら1枚分以上の隙間がある)と反り腰の可能性があります。

②立った状態で確認する方法
壁を背にして、壁の半歩前の位置に普段の姿勢で立ちます。
その姿勢のまま、ゆっくり壁に向かって身体をつけるように下がります。
身体の一部(頭、肩、お尻、かかとなど)がついたところで止まります。
腰と壁の間に手を差し込み、げんこつ程度の隙間があると反り腰の可能性があります。

反り腰の原因

腹筋の低下

お腹の筋肉が低下すると、腰椎を身体の前から支えられません
背筋とのバランスが崩れ、腰の反りが強くなります。
また、お腹周りが太っている方や妊娠中の方も注意が必要です。
お腹の重みで重心が前にいくため、腰の反りが強くなります。

股関節前面の筋肉が硬い

太ももや股関節の前側にある腸腰筋や大腿直筋が硬くなると骨盤が前傾になります
普段から足を上げる動き(階段の上り下りなど)や運動をしていない人は要注意です。
運動不足は体重の増加につながり、体重増加も反り腰を強めます。

ヒールの高い靴を履く

ヒールが高い靴は、つま先や足の前方に体重がかかりやすくなります
骨盤も前に傾くため、それを支えるために背中の筋肉が過剰に働くことで反り腰になります。

反り腰の対策

筋肉を鍛える

腸腰筋や腹筋を鍛えられる筋トレを行いましょう。
腸腰筋を鍛える場合、日常生活で手軽にできるのが階段を上る動作です。
建物の上の階に行く場合は、エレベーターやエスカレーターは使わず階段を使うようにしましょう。

背中の柔軟性を上げる

背中を反る・丸めるを繰り返すことで、背中の柔軟性を高めます
手順は以下の通りです。
1.四つん這いになり、背中と床を並行にする
2.息を吸いながら頭を上げてゆっくり背中を反らす
3.息を吐きながら顎を引いてゆっくり背中を丸める
2~3を10回繰り返す

ヒールの高い靴を履かない

ヒールの高い靴を履くと、前述の通り身体のバランスをとるために背筋が過剰に働いてしまいます。
この働きの影響は、腹筋や腸腰筋がしっかり保たれている方でも反り腰を起こしてしまいうのです。
反り腰予防には、出来る限りヒールの高い靴を履かないことが大切です。

最後に

反り腰になると、慢性的な腰痛を引き起こします。
症状が悪化すると足のしびれや痛み、坐骨神経痛などにつながります。
反り腰予防のためにも、筋肉を維持して柔軟性を高めることを意識しましょう。