ダイエットのポイント③ 摂取カロリーの栄養素を意識しよう!
ダイエットをしていると気になることの1つに、食品等に表示されているカロリーがあると思います。
ついつい、0kcalと表示されているものや、カロリーOFFと書かれているものを探して選んでいないでしょうか。
カロリーは低ければ低いほど良いのか?
残念ながら、一概に低いことが良いとは言えません。
ダイエットのポイント①②でもご紹介しておりますが、
健康的にダイエットする時は、必要十分な栄養を摂った上で、
運動等により消費カロリーを増やすことが大切です。
<併せてお読みください>
①「摂取カロリー」と「消費カロリー」を意識しよう
②消費カロリーを増やすポイントは?
食品等に表示されているカロリーは、いくつかの栄養素から求められています。
カロリーを算出する際の主な栄養素は以下の4つです。
(カッコ内は対象の栄養素1グラムあたりのカロリー数)
・タンパク質(4kcal/g)
・脂質(9kcal/g)
・糖質(4kcal/g)
・食物繊維(2kcal/g)
※糖質と食物繊維を併せて炭水化物と表記する場合も有
例えば、
鮭おにぎり1個 174kcal(タンパク質 4.7g 脂質 1.8g 糖質 34g 食物繊維 1.9g)
と表示されている場合、
174kcalは、(4.7×4+1.8×9+34×4+1.9×2)から求められています。
おにぎりはお米が主のため、表示カロリーの多くは糖質です。
これがサラダチキンの場合、表示カロリーの多くはタンパク質となります。
同じ100kcalの食品等を選んでも、構成している栄養素の割合はそれぞれ異なります。
タンパク質・脂質・糖質はどれも私たちが活動していく上で大切なエネルギー源です。
同じエネルギー源ではありますが、それぞれ効果が異なります。
栄養素 | 主な効果 | 不足時の影響 | 過剰摂取時の影響 |
---|---|---|---|
タンパク質 | 筋肉、臓器、皮膚、骨、毛髪などの主成分 ホルモン、酵素、抗体などの材料 免疫機能を高める | 筋肉を分解してエネルギーとすることで 筋肉量が低下 肌や髪のトラブルが起きやすくなる | 内臓への負担が増え 内臓疲労に繋がる |
脂質 | 皮下脂肪として臓器をまもる ホルモン・細胞膜・核膜の構成 ビタミンの吸収を促す | 疲労感、抵抗力の低下 ビタミンが吸収されづらくなることによる ビタミン不足 | 脂肪として体内に蓄積 悪玉コレステロールの増加 生活習慣病の原因 |
糖質 | 筋肉や脳でも使われる エネルギー源としてすばやく使われる | 疲労感、集中力の低下 不足分のエネルギーをタンパク質から 補うことによる筋肉量の低下 | 脂肪として体内に蓄積 |
どれも大切なエネルギー源ですが、このように作用している効果が異なるため、
特定の栄養素だけを摂れば良いということではないことが分かります。
厚生労働省が発表した「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、
必要なエネルギー量を確保した上での各栄養素のバランスについて、
成人の場合
・タンパク質 13~20%
・脂質 20~30%
・炭水化物(糖質+食物繊維、アルコール分を含む) 50~65%
としています。
成人女性で座り仕事など動くことが少ない人の摂取カロリーの目安は
1日1,400Kcal~2,000Kcalです。
例として、1日に1,600Kcal摂取すると仮定した場合、各栄養素の摂取カロリーは、
・タンパク質 208~256Kcal
・脂質 320~480Kcal
・炭水化物 800~1,040Kcal
となります。
参考:農林水産省 実践食育ナビ > 一日に必要なエネルギー量と摂取の目安
ダイエットのために、糖質(炭水化物)と脂質を過剰にカットしたり、
タンパク質だけを過剰に摂取したりするような食事は、
栄養バランスが偏ってしまうため、おススメしません。
カロリー量だけではなく、栄養素も意識して摂取カロリーを上手にコントロールしましょう!