健康寿命ランキングから見る健康への取り組み!
健康寿命とは、WHO(世界保健機関)が提唱した指標で、平均寿命から寝たきりや認知症など介護状態の期間を差し引いた期間のことです。
健康寿命はその名称の通り、心身ともに健康に過ごせている期間となります。
誰しも、いくつになっても自分の意思でイキイキと過ごしたいものです。
厚生労働省が発表している47都道府県別の健康寿命ランキングを元に、上位の県の取り組みを見てみましょう。
2010年~2019年の男女別健康寿命ランキングの上位5位までは次の通りです。
■男性
2010年 | 2013年 | 2016年 | 2019年 | |
1位 | 愛知 | 山梨 | 山梨 | 大分 |
2位 | 静岡 | 沖縄 | 埼玉 | 山梨 |
3位 | 千葉 | 静岡 | 愛知 | 埼玉 |
4位 | 茨城 | 石川 | 岐阜 | 滋賀 |
5位 | 山梨 | 宮城 | 石川 | 静岡 |
■女性
2010年 | 2013年 | 2016年 | 2019年 | |
1位 | 静岡 | 山梨 | 愛知 | 三重 |
2位 | 群馬 | 静岡 | 山梨 | 山梨 |
3位 | 愛知 | 秋田 | 三重 | 宮城 |
4位 | 栃木 | 宮城 | 富山 | 大分 |
5位 | 沖縄 | 群馬 | 島根 | 静岡 |
・2019年 大躍進の「大分県」
2010年から2016年までは5位以内に入っていませんでしたが、2019年には男性1位、女性4位と大躍進。
大分県では「健康寿命日本一」を目標に、「健康寿命日本一おおいた創造会議」が官民一体となって様々な取り組みを行っています。
<取り組み例>
・おおいた歩得アプリ → スマホアプリを活用。歩くとポイントが貯まり、ポイントで県内の協力店にて様々なサービスが受けられる。
・うま塩(減塩)プロジェクト → 塩分摂りすぎの解消に向けて、減塩レシピの提供や、外食・中食事業者によるうま塩メニューの提供
・上位常連の「山梨県」
男性は2010年5位、2013年1位、2016年1位、2019年2位
女性は2013年1位、2016年2位、2019年2位
と、男女共に常に上位であり、1位や2位を多く獲得。
山梨県ではその要因として考えられるものとして、次の項目を上げています。
・がん検診や特定健康診査の受診率が高く、県民の健康意識の高まりも一因
・65歳以上の有業割合が全国2位と高く、元気に働き続けている高齢者が多い
・ボランティア活動や無尽への参加など社会との関わりをもちながら健康に留意した規則正しい食生活を維持している
<参考>山梨県は健康寿命 男女ともに全国トップクラスです!! 山梨県
・上位キープの「静岡県」
男性は2010年2位、2013年3位、2019年5位
女性は2010年1位、2013年2位、2019年5位
と、近年順位の低下はあるものの、男女共に上位をキープ。
静岡県では、健康寿命が上位の理由を次のように上げています。
・地場の食材が豊富で食生活が豊か
・全国一のお茶の産地であり、日ごろからお茶をたくさん飲んでいる
・元気に働いている高齢者が多い
・温暖な気候からくる穏やかな県民性
健康寿命ランキングの上位の県に共通している健康の要素は、「食事」と「身体を動かすこと」と言えそうです。
減塩への取り組みや規則正しい食事、豊かな食生活など、毎日の食事を大切にしています。
私たちの身体は普段の食事で出来ているため、栄養バランスのとれた食事をしっかりとることが重要です。
歩くことの推奨や、仕事やボランティアなどを通して、いつまでも身体を動かすことが習慣になっています。
身体を動かす機会の減少は筋力の低下や気力の落ち込みなどに繋がるため、日ごろから運動などで身体を動かすことが大切です。
医療の進歩で平均寿命は延びてきていますが、平均寿命=健康寿命ではありません。
残念ながら平均寿命よりも健康寿命の方が低いため、晩年を寝たきりや要介護状態で過ごすことになる方は少なくありません。
しかし悲観的になる必要はありません。
健康寿命は個々人の普段の生活習慣の改善で伸ばせる可能性があります。
健康寿命ランキング上位の県の取り組みなどを参考に、日々の食事や運動に気を付けて、いつまでもイキイキと過ごしましょう!
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