QOLを高めていつまでも自分らしい生活を目指しましょう!

QOLとは『Quality Of Life』の頭文字で、日本語にすると『生活の質』となります。
QOLが高い状態とは、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態を指します。

人は物理的に豊かでさえあれば幸せか?と考えると、必ずしもそうとは言えません。
例えば、健康面で不安を抱えていたり、人間関係で不安を抱えていたりしていては幸せとは感じられないでしょう。
QOLでは「自分らしい生活ができているか」「人として満足した生活ができているか」が大切となります。

QOLの測定方法の1つ「SF-36」では、次の8つの尺度でQOLを捉えています。

尺度名 低い 高い
身体機能
Physical functioning
入浴または着替えなどの活動を自力で行うことが,とてもむずかしい激しい活動を含むあらゆるタイプの活動を行うことが可能である
日常役割機能(身体)
Role physical
過去1ヵ月間に仕事やふだんの活動をした時に身体的な理由で問題があった過去1ヵ月間に仕事やふだんの活動をした時に,身体的な理由で問題がなかった
体の痛み
Bodily pain
過去1ヵ月間に非常に激しい体の痛みのためにいつもの仕事が非常にさまたげられた過去1ヵ月間に体の痛みはぜんぜんなく,体の痛みのためにいつもの仕事がさまたげられることはぜんぜんなかった
全体的健康感
General health
健康状態が良くなく,徐々に悪くなっていく健康状態は非常に良い
活力
Vitality
過去1ヵ月間,いつでも疲れを感じ,疲れはてていた過去1ヵ月間,いつでも活力にあふれていた
社会生活機能
Social functioning
過去1ヵ月間に家族,友人,近所の人,その他の仲間とのふだんのつきあいが,身体的あるいは心理的な理由で非常にさまたげられた過去1ヵ月間に家族,友人,近所の人,その他の仲間とのふだんのつきあいが,身体的あるいは心理的な理由でさまたげられることはぜんぜんなかった
日常役割機能(精神)
Role emotional
過去1ヵ月間,仕事やふだんの活動をした時に心理的な理由で問題があった過去1ヵ月間,仕事やふだんの活動をした時に心理的な理由で問題がなかった
心の健康
Mental health
過去1ヵ月間,いつも神経質でゆううつな気分であった過去1ヵ月間,おちついていて,楽しく,おだやかな気分であった
<参考>Qualitest株式会社/SF-36の8つの下位尺度 

上記の表からも分かるように、QOLを高めるためには心身ともに健康であることが重要となります。

最後に、QOLを高めるためのポイントを3つご紹介します。

・適度な運動をする
 身体は動かさないと筋肉量が低下し、身体機能が低下してしまいます。
 身体機能の低下は日常生活に影響が出てしまい、活動量の低下や活力の低下にも繋がってきます。
 悪化すると寝たきりなどの状態になる危険性があります。
 適度な運動を習慣化し、身体を不自由なく動かせる状態を維持する必要があります。

・食事を大切にする
 食生活の乱れは栄養状態を悪化させ、心身の不調や生活習慣病などの疾病のリスクを高めてしまいます。
 1日3食、栄養バランスの良い食事を摂取するようにしましょう。
 また、食事は幸福感を感じやすい場面です。
 見た目や香りがよく、美味しいものは五感を刺激してくれます。
 家族や恋人・友人など親しい人との食事は心理的な充足感も得られます。

・ストレスを溜めないようにする
 心理的な負担は活力の低下に繋がり、うつ病などの疾病のリスクを高めてしまいます。
 ストレスは倦怠感や不眠・食欲の減退などにもあらわれるため、注意が必要です。
 ストレスを一切受けずに生活をするのは難しいため、自分なりの発散方法を見つけましょう。
 趣味や楽しいと感じることに取り組む、適度な運動やしっかりした食事を摂ることも有効です。

QOLを高い状態で保つことは、心身ともに健康で幸福感を感じやすい状態に繋がります。
長い人生、QOLを高めることを意識して、いつまでも自分らしい生活を目指しましょう!

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