コロナ禍は高齢者の虚弱(フレイル)に気を付けましょう

高齢者の虚弱(フレイル)を知っていますか?

フレイルとは、加齢とともに心身の活力(例えば筋力や認知機能等)が低下し、生活機能障害、要介護状態、そして死亡などの危険性が高くなった状態です。

フレイルは健康状態と要介護状態の間に位置付けられますが、そのまま放置すると要介護状態になる可能性があります。
逆に、早めに気が付いて適切な取り組みを行うことで、フレイルの進行を防ぎ、健康状態に戻ることができます。

フレイルは、社会的・身体的・精神的による多面的な衰えが影響します。
社会的 → 引きこもり、孤食など
身体的 → 筋力低下、栄養不足など
精神的 → 意欲・認知機能低下、うつなど

自分や身の回りの方がフレイルかも…、と感じた場合には以下をチェックしてみましょう。
回答が左側の結果になるように定期的に確認しましょう。

1 あなたの現在の健康状態はいかがですかよい/まあよい/ふつうあまりよくない/よくない
2 毎日の生活に満足していますか満足/やや満足やや不満/不満
3 1日3食きちんと食べていますかはいいいえ
4 半年前に比べて固いものが食べにくくなりましたか
※さきいか、たくあんなど
いいえはい
5 お茶や汁物等でむせることがありますかいいえはい
6 6カ月間で2~3kg以上の体重減少がありましたかいいえはい
7 以前に比べて歩く速度が遅くなってきたと思いますかいいえはい
8 この1年間に転んだことがありますかいいえはい
9 ウォーキング等の運動を週に1回以上していますかはいいいえ
10 周りの人から「いつも同じことを聞く」などの物忘れがあると言われていますかいいえはい
11 今日が何月何日かわからない時がありますかいいえはい
12 あなたはたばこを吸いますか吸っていない/やめた吸っている
13 週に1回以上は外出していますかはいいいえ
14 ふだんから家族や友人と付き合いがありますかはいいいえ
15 体調が悪いときに、身近に相談できる人がいますかはいいいえ
<厚生労働省 高齢者のフレイル予防事業「食べて元気にフレイル予防」より>

フレイル予防は日々の習慣と結びついています。
以下3つのポイントに気を付けましょう。

1.食事に気を付ける
バランスの取れた食事を3食しっかりとります
特にたんぱく質の摂取量が少なくなると筋肉量が減少するため、意識的にとりましょう

2.体を動かす
運動は筋肉の発達だけではなく、食欲の増進や、心の健康にも良い影響があります
ウォーキングやストレッチなど、無理なく続けられる運動を行いましょう

3.社会参加を増やす
家族や友人との付き合いの機会を大切にしましょう(電話やビデオ通話なども活用しましょう)
趣味やボランティアなどのコミュニティへの参加も有効です

特に今は新型コロナウィルス感染症予防の観点から、外出の自粛や、人との接触機会の減少など、フレイルに陥りやすい状況下となっています。
身体を動かすことと社会参加を増やすことを同時に行うなら、感染防止対策を行っている運動サークルやフィットネスクラブを活用するのも手です。

コロナ禍の中にあっても身体を動かす機会と外に出て人と接する機会を無くさないように気を付け、健康状態の維持に努めましょう。

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