遅筋と速筋の違いを意識しよう!
私たちの身体は全身を筋肉に覆われています。
筋肉の働きによって、身体を動かしたり・血液を循環させたり・体温を調整することができます。
そんな筋肉の中でも「骨格筋」と呼ばれる筋肉が身体を動かすことに使われます。
骨格筋は更に「遅筋」と「速筋」にわけることができます。
この遅筋と速筋の違いと効果についてご紹介します。
■遅筋とは
筋肉は筋繊維という繊維の束で出来ています。
この束が伸び縮みする動きで身体を動かしています。
遅筋は、筋繊維の収縮速度が「遅い」のが特徴です。
瞬間的な力は弱いですが、持久力があり、長時間力を発揮する時に活躍します。
ジョギングやサイクリングなど、長時間身体を動かす時に使われます。
ミオグロビン含有量が多く、赤く見えることから「赤筋」とも呼ばれます。
ミオグロビンは酸素を蓄える効果があり、筋肉中の酸素が低下した際に放出します。
※ミオグロビンに酸素が結合すると赤色になります
主なエネルギー源は酸素を使って脂肪や糖質を燃焼させます。
■速筋とは
速筋は、筋繊維の収縮速度が「速い」のが特徴です。
そのため、瞬間的に大きな力を発揮する時に活躍します。
瞬間的に大きな力を発揮する反面、持久力はありません。
重たい荷物を持ち上げたり、短距離を全力で走ったりするときに使われます。
ミオグロビン含有量が少ないため、白く見えることから「白筋」とも呼ばれます。
主なエネルギー源は糖で、酸素を使いません。
■鍛え方
筋肉は加齢や運動不足で減少していきます。
身体を動かしたり・筋肉トレーニングをすることで維持や増加をさせることができます。
遅筋(赤筋)は有酸素運動で鍛える筋肉です。
小さい負荷・多い回数のトレーニングが効果的です。
インナーマッスルに多い筋肉のため、鍛えることで身体のバランス保持やキレイな姿勢をキープしやすくなります。
有酸素運動には脂肪を燃焼させる効果もあります。
持久力をつけたい方や、ダイエットをしたい方は、遅筋を鍛えるのがおススメです。
速筋(白筋)は無酸素運動で鍛える筋肉です。
大きい負荷・少ない回数でのトレーニングが有効です。
アウターマッスルに多い筋肉のため、鍛えることで身体が引き締まるなど、見た目の変化も生まれます。
筋肉を大きくしたい方や、がっちりした身体を目指したい方は、速筋を鍛えるのがおススメです。
余談ですが、魚には赤身魚と白身魚がありますが、この赤身・白身は赤筋・白筋によるものです。
赤身魚であるマグロは回遊魚と呼ばれ、一か所にとどまっておらず、海の中を常に泳ぎ続けます。
白身魚であるヒラメは普段は海の底でじっとしており、外敵から逃げる時や獲物を捕食する時に素早い動きをします。
このように魚で考えると、赤筋と白筋の特徴が捉えやすいのではないでしょうか。
同じ筋肉でも、遅筋と速筋では効果や鍛え方は異なっています。
遅筋と速筋の特徴を理解して、鍛えたい筋肉や、身体をどうしたいかの目標に合わせて、運動やトレーニングをしましょう!
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