季節の変わり目はメンタルケアが大切

季節の変わり目は環境の変化や寒暖差などで体調を崩しがち。
体調の変化は肉体的な面だけではなく、精神的な面でも起こります。

4月は新生活など、環境が大きく変化する人も多く、それが大きなストレスになることもあります。
大きなストレスは「うつ病」に繋がる可能性もあります。

「うつ病」と聞くと、自分とは縁の無い病気というイメージをお持ちではないでしょうか?

実際にはそのようなことは無く、実に人口の5%前後が罹患している病気です。
人生の中で1度でもうつ病にかかったことがある人の割合は15%程度と言われており、誰しもが罹患する可能性のある病気なのです。

◆うつ病とは
精神を安定させるための脳内神経伝達物質「セロトニン」や「ノルアドレナリン」の分泌量が減少することで起きる不調と考えられています。

発症の原因は様々です。
・仕事や人間関係などによるストレス
・心的負担の大きい出来事(大切な人との死別、離婚、望まない離職などマイナスな事柄だけではなく、昇進や結婚・出産などのプラスに捉えられる事柄も含まれる)
・性格や気質(真面目・几帳面・仕事熱心など社会適応の良い人は起きやすい傾向がある)
など。

これらのどれか1つが原因と言うことではなく、様々な状況や環境が結びついた結果、発症すると考えられます。

◆うつ病の症状
うつ病の主な症状は、憂うつ感や不安感です。
※気分の落ち込み、何をしても楽しくない、物事を悪く考えてしまうなど

初期は身体的な不調として現れることがあります。
※全身の倦怠感、食欲・性欲の減退、頭痛・めまい・吐き気など
これらは身体的な症状のため、本人もうつ病と気が付きにくい傾向があります。

◆うつ病の治療法
まずは休養、そして薬物療法や精神療法などがあります。

ストレスの原因など、心的負担を感じる要因から離れてゆっくり休むことが大切です。
しかし、うつ病になると休養することそのものが難しくなってしまうケースもあります。
一人で悩まずに、専門医に相談をするようにしましょう。

◆自身のチェックポイント
もし次の項目の内、1か2を含む5つ以上が2週間以上続いている場合はうつ病が疑われるため、専門医への相談を検討してください。

1.悲しく憂うつな気分が一日中続く
2.これまで好きだったことに興味がわかない、何をしても楽しくない
3.食欲が減る、あるいは増す
4.眠れない、あるいは寝すぎる
5.イライラする、怒りっぽくなる
6.疲れやすく、何もやる気になれない
7.自分に価値がないように思える
8.集中力がなくなる、物事が決断できない
9.死にたい、消えてしまいたい、いなければよかったと思う

出典:厚生労働省 こころもメンテしよう うつ病の特徴より


◆周りの人のチェックポイント
うつ病は肉体的な外傷と異なり、外から見えるものではないため、他人からは気が付きにくいものです。
もし周囲の方が「いつもと違う」次のような変化をしている場合はうつ病の可能性が考えられます。

・表情が暗い
・自分を責めてばかりいる
・涙もろくなった
・反応が遅い
・落ち着かない
・飲酒量が増える

出典:厚生労働省 みんなのメンタルヘルス 周囲の人にもわかるうつ病のサインより

うつ病は誰もが罹患する可能性のある病気です。
自分は大丈夫と思わずに、他の病気やケガと同様、普段から予防をしておくことが大切です。

季節の変わり目や環境の変化など、普段よりも強いストレスを感じることがあれば、ストレスケアを意識的に行い、心身ともに健康な状態を維持しましょう!

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